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タイプ別コミュニケーション
2006 / 12 / 12 ( Tue )
※関わり方にはパターンがある
職場や取引先などで「どうもあの人とは仕事がしにくい」「コミュニケーションがかみ合わない」という人はいませんか?理由はいろいろあるでしょう。
「威圧的なものの言い方をする」
「優柔不断でなかなかものを決められない」
「細かいことを聞いてくるのでイライラする」
「自分ばかり話しているから」
「性格的に合わない」「生理的に合わない」とあきらめてしまう事もできますが、関わり方を変えるだけで、その人と新しい関係を築くことができるかもしれません。その人は、あなたと関わりのパターンが違うだけで、逆にあなたに欠けている部分を補ってくれる大切なパートナーになりうる可能性もあるのです。
コーチングで大事な考え方のひとつに『個別対応』があります。多くの場合、私たちの他人との関わりのパターンは固定化しています。しかし、固定化した関わりのパターンは、周りの人を「合う人」「合わない人」という二つのグループを分けてしまうなど、他人との関係を発展させる可能性をせばめる事にもなりかねません。
誰に対しても同じ関わり方をするのではなく、相手に合わせて接点の取り方を変えていく。優れたコーチは、状況や相手に応じて常に自身のコミュニケーションを個別対応にする事ができます。

個別対応のコミュニケーションを作りだすためには、まず自分自身がどのようなパターンをもっているかを知る事が必要です。自分がどんな態度をとりやすいのか、どんな表現を使いやすいのか。そういった事を知り、意識するだけで他人との関わりのパターンを変える事が可能になります。

次のステップとしては、相手のパターンを見分ける事。どういう表現を使うと相手に伝わりやすいのか、どんな話の展開を相手は好むのか、どうすればやる気を起こさせる事ができるのか。自分のパターンと照らし合わせながら、 関わり方を変えていく事ができれば、人との関わりの可能性は大きく広がるでしょう。

●4つのタイプの特徴
私たちの他人との関わりのパターンは、おおむね次の4つに分けることができます。
・人や物事を支配していく「コントローラー・タイプ」
・人や物事を促進していく「プロモーター・タイプ」
・分析や戦略を立てていく「アナライザー・タイプ」
・全体を支持していく「サポーター・タイプ」

あなたはどのタイプだと思いますか?あなたの苦手なあの人はどのタイプだと思いますか?タイプを自分で認識し、また、相手のタイプを認識する事で、より生産性のあがるコミュニケーションを交わすきっかけをつかむ事が出来ます。

それぞれ4つのタイプの一般的行動傾向と、対人関係を一部ご紹介します。それぞれのタイプで当てはまる人を思い浮かべてください。

●コントローラータイプの特徴
<一般的行動傾向>
□行動的、野心的、エネルギッシュ
□自分の思い通りに物事をすることを好む
□リスクを恐れず目標達成に邁進する
<対人関係>
□人を寄せ付けない印象を与える
□優しい感情を表すことは苦手で他者から怖がられる
□人をコントロールしたがる

●プロモータータイプの特徴
<一般的行動傾向>
□アイデアが豊富で創造力もある
□人と活気あることをするのが好き
□楽しいことが好きでエネルギッシュ
<対人関係>
□いっしょにいて楽しい人
□ときにうぬぼれ屋、お調子者といわれる

●サポータータイプの特徴
<一般的行動傾向>
□人を支援することを好む
□あたたかく、穏やか
□職場では協調性が高く、意欲もある
<対人関係>
□他者の気持に敏感
□親密な人間関係を築く

●アナライザータイプの特徴
<一般的行動傾向>
□物事に取り組むとき、データを集め分析する
□プランニングや計画するのが好き
□客観的、冷静
<対人関係>
□他人からは頑固、まじめと言われる
□対人関係も慎重
□孤立してもあまり苦にならない

※タイプ別のアプローチ法
たとえば、部下やクライアントと向かい合った時に、相手のタイプが何であるかを考えると、相手に対して興味が持てるようになります。では、それぞれのタイプとどのように関わると効果的なのでしょうか。

○コントローラーとの関わり方
〜人も物事も支配していくコントローラータイプ〜
・頭ごなしにものを言うと、回路が閉ざされてしまう
・くどくどと長く話すと、フラストレーションを起こす
・単刀直入に話しても大丈夫
・コントロールしようとしない

○プロモーターとの関わり方
〜人も物事を促進していくプロモータータイプ〜
・どんな事がやりたい?」などと質問をし、アイディアを引き出してあげると、とてもモチベーションが上がる
・アイディアがどんどん出て来て拡散しやすいので、「どのテーマに絞ってやっていくか」について話し合うと有効に機能する
・ネガティブなアプローチは避ける

○アナライザーとの関わり方
〜分析や戦略を立てていくアナライザータイプ〜
・「すぐ動きなさい」と言うと、それだけで動けなくなってしまう
・彼らは大量のデータを欲しがっている事を理解する
・少しずつ変わりたがるので、大きな変化を強いるとプレッシャーとなる
・感情表現が苦手なので、内面に注意を向ける事が必要

○サポーターとの関わり方
〜全体を支持していくサポータータイプ〜
・NOと言えないので、「NOと言ってもいいんだ」という事について話す
・提案、要求をちゃんとさせる事も必要
・やっている事をきちんと認めてあげる

ひとつのタイプの診断が出たからといって、人はいつもそのタイプの行動を取ったり、考え方をしたりするとは限りません。また、「あの人はこのタイプだから、こういう性格だ、だからこういう関わりをすればいいだろう」という決めつけも、かえってコミュニケーションを狭めます。

タイプ分けは、これまでコミュニケートすることが難しかった相手に対して別のアプローチができる可能性が生まれたり、複数のインターフェースを持って、人と関わることを可能にします。

タイプ分けによって人の傾向を知り、コミュニケーションの可能性を広げるためのひとつの視点として利用することが何よりも大切です。

※4つのタイプ別質問のしかた
『タイプ分け』は、相手の物事の捉え方を理解する上でとても役に立ちます。ここでは、それぞれのタイプが行動しやすくするための具体的な質問の仕方をご紹介します。もちろん、人はそれぞれ違いますので、すべてがこの通りにいくわけではありませんが、タイプに応じて受け入れやすい関わり方というものがありますので、コーチングする上でも、参考にして下さい。

○コントローラーの場合
コントローラーは基本的に質問される事を好みません。それは質問は構造上質問する側がコントロール権を持つからです。「何のためにこの人はこの情報を自分から取ろうとしているんだろう?」などと猜疑心をちょっとでも持たれたらコントローラーから引き出すことは難しくなります。
コントローラーから情報を引き出すには、まず、なぜ何のためにそれを知りたいのかを明示する必要があります。できれば、より質の高い「判断」を下すためには、ぜひこの情報が必要である、というような言い回しがよいでしょう。
質問も「教えてほしい」「聞かせてほしい」というような表現で問いかけるのが得策です。コントローラーは「先生」をやるのが好きですから。

○プロモーターの場合
プロモーターは問いかけられる事を好みます。たくさんのアイディアを制限なく自由に語りたいと思っていますから、なるべく間口を広くとって質問してあげるのがよいでしょう。
「君の考えどこからでもいいから聞かせてよ」「どんなアイディアがある?」そして何かプロモーターが発言したら、明確にレスポンスを返す。できれば同じあいづちを2回繰り返すぐらいがちょうどよいかもしれません。「それで、それで」「なるほど、なるほど」「他には、他には」。プロモーターのアイディアは更に広がりを見せること請け合いです。

○サポーターの場合
サポーターに問いかけるときは、どんな時もまず、「最近よくやってくれてるな」「この前の仕事よかったぞ」などといった肯定的なメッセージを投げかけ、それから質問します。
それがないと、サポーターの頭は「認められているだろうか」という所でぐるぐるしてしまい、質問に対してなかなか冷静に客観的に答えられないのです。
まず肯定し、そこに「合意」があることを示し、安心感を与える事で、相手の創造力を活性化することが可能になります。
サポーターは基本的にはどのような質問にも答えてくれます。ただし、最初のこの承認がないと、自分の意図とは別に、相手が期待するような答えを返してくる可能性がありますので、気をつける必要があります。

○アナライザーの場合
アナライザーへの質問は具体的である必要があります。
「最近どう?」などと間口の広い質問をされると、どこから始めてどこで終わらせたら相手の質問に「正確」に答えた事になるか、シミュレーションができず、困惑してしまいます。
アナライザーに質問をする時は、「○○について聞かせてほしい」と間口を絞り、具体的に問いかける事が大事です。
またアナライザーは自分の主観よりも客観的な事実を語るのが得意です。主観には「正確さ」がないからです。相手がワインが好きだとして、「ワインの魅力をどんなところに感じるの?」と聞くよりも「ワインを選ぶコツは何?」と客観情報を用いて答えられる質問をしてみましょう。

有益な質問は、その人の中にある情報や知恵を引き出すための黄金のツールです。どの人の中にもそのリソースはあるのですから、いかに効率よく、相手が答えやすく質問をするかが、コーチとしての腕の見せ所です。



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